ディーバータバルブの交換

 ディバータバルブ(Diverter Valves以下DV)を交換してみた。これはEVOLUTION motor sportsからBoxter用ブレーキパーツのついでに輸入。$120(送料別)\112/$で\13320也。日本で買うと25000円ぐらい?ちょっと安いのでは?


 DVはアクセルオフの時にターボの圧力を逃がして、タービンへの圧力の戻りを防止するパーツです。この働きにより、タービンを保護しますが、逃がす必要がないときに圧力が漏れるのも問題です。

分解してみた
 
 何でも分解しちゃうんだよね〜(爆)好奇心旺盛。
 左の写真、こちらがDVです。色は赤青黒銀のうちから銀を選びました。アルミの地肌が渋いですね。
 右の写真、バラしてみました。内容は2時の位置から時計回りにボディ、蓋、ピストン、バネで構成されます。シンプルですね。

 
 ボディ内部にはゴムのOリングが3本。2本はピストンの気密用、上の1本は蓋の気密用。
 左はピストン。天地が逆に写ってます。てっぺんに(底の部分ね)くぼみがありますがココは空気の通り道ですね。インマニ側が負圧になった状態でピストンが吸い上げられバルブが開いて圧力が逃げる仕組みですね。赤いのはグリースです。たまにはOHしなければならないとか・・・。めんどくせー。

 
 こちらは純正。ピストンの代わりにダイヤフラムが入ってます。ここが破れるそうですが、コレは無事でした。交換する必要はなかったです。こうバラしてみて気づくのですが、どうもウチの鍬兎郎号は当たりのようですね。んー格安だったのに・・・。ラッキー。

 
 ダイヤフラムの拡大図。こちらも天地が逆です。傷はないですね。右はDVを上から。インマニ側のホースを抜くときに折ってしまいました。(泣)もう元には戻せない。(泣)

交換してみた
 
 まずはボンネットを開けて周囲をばらす。DVのありかは黄色い矢印の場所。とりあえず吸気ダクトをはずす。

 
 ダクトの先端もネジを2個はずしてバラす。外すのは黄色い○のネジ。
 右の写真の○内がDV。コレを見たとたん萎えた。ブーストコントローラーの奥に鎮座してます。頭の中では「手が入らない。」「どうやって交換するの?」「マジでやるの?」という言葉が渦巻いた(泣)何だか無理っぽい。
 でも、買っちゃったモノは装着しなくちゃ・・・元気を出して交換する決心を固める。
 矢印のN75のコネクタも邪魔なので外す。
 DVを外す順番は
 1、下側(インティーク側)のホースを外す(運転席側から手を入れ短い−ドライバーでホースバンドを外し、ホースを抜く)
 2、IC側のホースのステー(上の絵を参照、針金でクリップ状になっている)を外し、作業しやすいようにDVごと上に引き出す
 3、IC側のホースバンドを外しホースをはずす。
 4、インマニ側の細いチューブを外す。(リングでカシメてあり、取れないので無理に外すとパイプが折れる)
 って感じで難しい作業です。やはりICに行くホースのステーを外し、DV本体ごと引き出すのがミソ。ICのホースは大きくUターンしているので、結構自由になります。これでぐっと作業がしやすくなる。とりあえずインティーク側のホースを外せば何とかなるので、頑張ってみてください。
 また、手を入れる部分は非常に狭く、尖った部品で手を怪我しやすいのでグローブをはめて作業しましょう。 

 
 あ”あ”〜インマニ側のチューブを抜いたらDVのパイプが折れちゃったの写真(泣)。泣いてないで新しいDVを取り付ける。パイプを引き出すとこの位置まで出てきて作業がしやすい。騙されたと思ってやってみ。
 DVを取り付ける順番は
 1、インマニ側のチューブを取り付ける。クリップがないのでタイラップで締め付ける。

 
 2、IC側のホースを取り付け、ホースバンドを締め付ける。作業しやすいようにホースバンドの−側の位置を調節して−ドライバーで回す。
 ※DVのパイプはホースが抜けないように先端が膨らんでいるので、ホースを取り付けてからホースバンドを一杯に大きくゆるめ、なるべくDV側ギリギリにスライドさせる。その後ホースバンドを締め付ける。
 3、DVの位置を戻し、インティーク側のホースを取り付けホースバンドを締め付ける。手が入らないので大変。頑張れ!
 4、IC側のホースをステーに取り付ける。コレを忘れるとファンに接触する恐れアリ。
 N75のコネクタを差し込み、吸気ダクトを元に戻して完成!良く交換出来たなあ・・・。我ながら感心。

インプレ
 メーカーの説明だとDVを交換すると低回転からブーストのかかりが良くなり、低速トルクが増すそうだが、乗ってみた感じは全く変化無し。なーんも感じません。$120もしたのに、あまり効果が感じられないとは残念です。しかも今後グリースアップなどのメンテナンスをしなきゃならないし、失敗かも〜(泣)
 でもブースト計を見ると確かに下から圧が掛かっている。まあ、少しは効いてるのかな?また、エンジン保護の面から見ると、レスポンスの良いDVはタービン保護になるし、鍬兎郎号は過給圧を上げているので長期的には有効でしょうね。結局正確に動いてくれればイイって事ですね。
 精神的にはゴムのダイヤフラムにエンジンの大事な部分を任せるのは不安がありますが、アルミのピストンならば安心ですね。(特に意味無し)
後日インプレ
 今日はみぞれの中、函館市内を2時間ほど流してみました。意識しないで走っていると、どうも低速からグングン加速してくれるよう。この感じ、DV交換前は無かったような気がします。やっぱ過給圧の立ち上がりが速いみたいですね。今日は非常に乗りやすかったです。何だかDV効果アリに傾いてきました。 

取り付け作業してみて
 取り付けは非常に面倒でした。ハッキリ言って自分で交換するのはお勧めしません。もう嫌です。頼まれてもやりません。1万円払って取り付けてくれるというのならお願いしたいです。それぐらい大変でした。もしラジエターが外せれば簡単そうですがそれは無理。メカに自信のない人は素直に業者に頼みましょう。また、純正DVに不具合がない場合は交換するメリットはあまり無いと思います。鍬兎郎としては、自分自身効果が体感出来なかったのでお勧めしません。あ、でも、他社製品だと違うかも。バネの強さでも変わるかもしれませんし。
 自分なりの結論は、交換するなら純正DVが壊れた場合に社外品に取り替えるのが一番かと思います。

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