AUDI 80 1.9E Sport(88年式)の思い出
鍬兎郎の初アウディであるB3型のアウディ80を購入したのは、91年の秋でした。
アウディ80がいいなと思ったのは、大学生の頃にアルバイトをしていた会社の社長が乗っていて、その斬新なスタイルに惚れたからです。
当時はWRCでのアウディの活躍がめざましく、アウディ=quattro=高性能車ってイメージでした。
まずはスタイリングが非常に気に入っていました。当時は4ドアセダンでキッチリ屋根も高く、でもスタイリッシュってのはなかなか無かったです。今でこそ慣れましたが、初めて見たときは「こんな斬新なデザインがあるのか!やはり海外のメーカーは凄い!」と感嘆したモノです。
このクルマを研究していると凄い事に気が付きました。
1点目は、FFなのにエンジンが縦置きなんです。普通FFといえば横置きエンジンですが、アウディはハンドリングやマナーの良さを狙って縦置きにこだわっています。
2点目は、ボディはすべて亜鉛めっきされていて塗装の10年保証まで付いてます。海岸付近に住んでいて、周りのクルマが錆びて朽ちていく姿を数多く見てきただけに、とても魅力的に感じました。もうアウディしか見えない。そんな感じでした。
当時は愛車のカローラ4ドアGT(TE71)を事故で廃車にしてしまい、(凍結路でスピンし、対向車と正面衝突というひどい事故を起こしてしまいました。)次のクルマを探していました。
自分のテクニックではFRは無理だと痛感し、次のクルマはFFか4WDと決めていました。そんなこともあってAUDIを選びました。
職場の車に詳しい先輩に相談したところ、札幌の輸入車専門の中古屋さんを紹介され、探していた80sportを見に行ってきました。
3年落ちで220万円ぐらいだったと思います。80Sport1.9E 左ハンドル5MTでした。色はブラックメタリック(パンセロ)でフルノーマル。まだまだ新車の香りが残っていました。
Sportはブラックメタリック(パンセロ)1色しかなかったです。
普通の80Eとの違いは、MT、リアスポイラー、ホイールがディッシュ、革巻きステアリング、スポーツシート、3連メーター、フロントフォグなどでした。かなり装備は充実していました。
内装はシンプルで格好良かったです。形状の良いシートがお気に入りでした。レカロ並みに良かったです。
このクルマは1900ccの4気筒OHCエンジン搭載でしたが、FFだったので車重が軽く、走りは良かったです。最高速は書けないぐらい(大台突破)出ました。特に高速道路での矢のような直進性は素晴らしく、安心して走らせる事が出来ました。
雪道でもフロントタイヤにかかる荷重が大きかったので、楽々走る事が出来ました。出回り始めのスタッドレスタイヤでも安心して走る事が出来ました。
買ったときは嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。本当に乗りたかった憧れのクルマに乗れた喜びを噛みしめました。まさにキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━
!!!!! って感じでした。(爆)
ガキっぽいですが、その時の感激は今でも忘れません。
アウディのある生活は充実していて、仕事に遊びに楽しく過ごしました。
故障も特になく、手放すまで定期的なメンテナンスだけで済ます事が出来ました。強いて言えば、夏休みに帰省する際、雨の中を700km連続で走ったときに、フロアが段々濡れてきて、足下が水浸しになったことぐらいでしょうか。原因はエアコンの結露を排出するパイプがホコリで詰まって逆流したらしいです。10時間も連続で走るとこんなに水が溜まるんだと驚いた事を思い出されます。修理方法は簡単。クルマの下に出ている排出パイプからエアを吹き込むだけで完了しました。以後水浸しになる事はありませんでした。
そんな気に入っていた80psortですが、別れの日が来ます。
ある日気づくとクルマが一周釘か何かで傷つけられていました。いつもピカピカに磨いていたのに、その無惨な姿は直視できませんでした。修理代を聞いてみると全塗装で20万円也とのこと。泣く泣く手放す事を決めました。あれから10数年経ってますが、今でも悲しく、悔しい思い出です。
しかし、このタイミングで手放したから90quattroに出会えたとも言えます。90quattroに乗っていなかったら、後のquattro人生はなかったかも。縁とは不思議なモノですね。