BBSの16インチを買いました〜しかし・・・

BBS入手経路

 それは2001年も終わろうかというある日に始まった。YAHOO!オークションをなにげに見ていた俺の目に、1本のホイール(山無し夏タイヤ付き)が目にとまった。仮にBBS KXとしよう。自他共に認めるBBSマニアな俺は90quattroの頃からBBSホイールを愛用していた。BBSはアルミ鍛造なので軽くて強靱だ。難しいことは鍬兎郎の別のページBBS RGRのコーナーを見てくれ。ってか、見てください。また、デザインも伝統のメッシュデザインなので、格好良く知的だ!車のホイールにとって重要な条件を全て満たしているBBSホイールは鍬兎郎のあこがれなのだった。

 さて既に皆様ご存知のように鍬兎郎11月1日に15インチのスタッドレス「ミシュラン マキシアイス」を発注済みでありました。お金も払ってあります。それなのになぜ16インチのホイールをゲットしたのか、疑問ですね〜
 これはですね、色々理由はありますが、一番はやっぱ15インチはカッチョ悪い!って事ですわ。ラディウスR1は鍬兎郎好みの5本スポークで好きなんです。友人のBrown_eyesさんも愛用しています。Brown_eyesさんのR1はカッコイイです!矛盾してます?してるよね〜でも、ラディウスR1の15インチと16インチはデザインがゼンゼン違うのです。16インチはリム部分が薄く、大きく見えるデザインで、カッコイイのですが、15インチはリム部分が厚くなーーーんか小さく見えるんです。どうせ同じお金を出して車を乗るのなら、スタッドレスもカッコイイ方がいいでしょ?いいっすよね?そこで、16インチのホイールを物色していたというわけです。
 幸いスタッドレスを買ったお店では16インチに変更してもいいよん!って言ってくれたので、買うことに決めました。
 それにスタッドレスを一度買ったら3シーズンは履かないと!つまり今スタッドレスを買うことは3年後の未来を買うこと!妥協しちゃいけませんよ〜3年のカッチョ悪い冬を過ごすか、3年のカッチョええ冬を過ごすのか?答えは明白です。

ヤフオク

 さて、ヤフオクで目を付けたBBSホイール。見たことのないデザインです。鍬兎郎の調べた限りではアウディ&ベンツ用のBBSの16インチは現在売ってないはずです。ゴルフ用ならRXが出ているのですが・・・。そのBBSはベンツ190E用だそうで、7.5J、オフセット32、PCD112です。経験から言うといい感じでツライチになります。現在新品でBBSの16インチが手に入らない以上コレを買うしか道はありません。あっても新品は買えないし。ビンボーだし。っていう事で鍬兎郎3万円でゲットしました!

BBSが届いた

 ホイールが届いて、早速車に積み込みタイヤショップに急行しました。ちらっと見たらなかなかカッコイイホイールです。リムの感じもいいですし、真ん中のBBSのキャップが何とも言えません。伝統のメッシュデザインも美しく、上品なA4のデザインが一層映える気がしました。もう気分はるんるんです。これから地獄が待っているとも知れずに・・・ノーテンキな鍬兎郎・・・。

地獄の始まり

 さてベンツ用ホイールとアウディ用はオフセットとPCDが一緒ですが、ハブ径が違います。ベンツ用直径66.5、アウディ57なので、前もって旋盤でハブリングを作っておきました。タイヤショップでハブリングをメカニックに渡し、これでOKかと思いきや!なーーーんとボルトが入らない!ベンツのボルトはアウディ用よりワンサイズ細いのだった!完璧に忘れていました。そーいえばベンツ用RGRを買ったときは細いボルトが同梱されていたので「ベンツ用って細いなあ」って思ったのに忘れるなんて鍬兎郎のバカバカバカ!一瞬パニックの鍬兎郎。どーしようかと考えました。

第一案 ボルト穴を広げる。
第二案 あきらめて転売する。
第三案 自害する。

 もう交換作業は始まったので、何にするにも今すぐ決断しなくてはなりません。そこで、とりあえずホイールから山無し夏タイヤを外してもらうことにし、気持ちが落ち着いてから、加工するか別な16インチタイヤを用意することにしました。

 一旦ホイールを持ち帰った鍬兎郎、考えました。まずはこれ以上の出費はダメです。もしどこかの金属加工屋さんに出して1本1万円かかったら17インチが買える値段になります。また、別な16インチを探すにしても5〜6万は覚悟しなくてはなりません。ここはダメ元で自分で加工することにしました。自分で言うのもナンだが、こりゃ〜冒険だ〜!
 具体的な加工は、現在のボルト穴が13ミリなので、14ミリに広げる。作業は職場のボール盤を使って行う。失敗は許されない!という厳しいモノ!ここ一番に弱い鍬兎郎ですが、ビンボー人の底力を見せてやりましょう!

大晦日の作業

 世間では大晦日だというのに、誰もいない職場に忍び込む鍬兎郎。早速作業に取りかかりました。

 これがボール盤です。職場にある一番大きいのを使いました。しかーしココで問題が・・・ドリルって普通13ミリが限界なんです。14ミリの穴を開けるには特殊なアダプターが必要です。もう職場中探しました・・・・
 30分後、使えそうなドリルがあったので、ボール盤に装着。作業が始まりました。

 こんな感じで穴をあけます。重要安全部品だというのに、こんなんでいいんかい!いいんです!ってか良い子は真似しちゃいけませんよ〜自分のだからやってるんで、頼まれても同じ作業はしませんよ。13ミリの穴をガイドに、いい感じで削れてゆきます。1本目は失敗無しでした!こうなったらどんどん削ったれ!調子こく鍬兎郎。だめじゃん!慎重に作業しなきゃ!

  

 左加工前、右加工後。加工前と加工後1ミリの違いが大きな違いになりますね。

  

 左加工前、右加工後。表から見ると、見事な同心円になってます。加工が成功しました!ラッキー!

 

 左加工前、右加工後。加工後はこの通り、純正ボルトもスッポリと収まります。ちなみに座面は半球なので純正ボルトを使います。RGRはテーパーでした。

装着

 さて、午前中で加工が終わったので、ショップに電話しました。しかし、大晦日で店も混んでいる模様。年明けの4日に装着することにしました。今まで散々迷惑をかけたので、ココは我慢です。装着写真は1/4まで待ってくださいね。って誰も興味ないかな?

ショップにて

さて、大晦日に加工が終わったホイールを持って、再度ショップに向かいました。今度は何の支障もなく取り付けることが出来ました。ボルト穴も問題なく、キッチリとセンターが出ました。加工精度のたまものでしょうか?ホントの事を言うと、すげー心配でした。素人の加工ですからそんなに簡単に行くはずがありません。しかもタイヤは1分間に1600回転もします(100km/h)変な加工では危険ですらあります。
 試乗してみた感じでは何の違和感や振動もありません。一応成功と言えるのではないでしょうか?

装着した感想

装着後の感じはツライチで、格好良く、大きく見えます。やっぱ15インチと16インチの差は大きいみたいですね。走行した感じはかなり重い感じです。ホイールのみで10.5kgありましたから、最低でもタイヤ込みで20kgはある感じです。ドイツ製だしこれは間違いなく鋳造品。(意外な事実だがBBSの鍛造は日本のワシマイヤーのOEM)重すぎ。やっぱ純正ガスレンジ+スタッドレスが一番のようですね。1本当たり5kgは違うでしょう。また、冬は圧雪で路面の凹凸がものすごくなるので、足回りに負担がかかります。ホイール&タイヤは軽ければ軽い方がいいのです。気分的には格好いいから気に入ってるんですが・・・。
 

総括

 ベンツ用ホイールの流用は、ホイール選びの幅を広げてくれますが、一方で流用不可能な場合もあります。今回の例がよく表していると思いますが、誰にでも勧められるものではありません。今後もし、同じ事をしようとする人がいたらやめた方がいいです。苦労の割に危険が多すぎます。また鍬兎郎は職場に工作機械がありますからタダで加工しましたが、一般の方は+4万円くらいの出費になったのではないでしょうか?この点からもお勧めは出来ませんね。
 実践派の鍬兎郎的には大変満足です。ボルト穴の加工、ハブリングの制作など、貴重な体験が出来ましたし、素人でもそこそこ出来るんだな〜って思いました。ビンボーモディファイの真骨頂発揮?まあ、写真を見てもらえばわかりますが、BBSのメッシュホイールの格好良さで苦労も吹き飛びました。いやあ最高っす!(結局これかい!)まあ、重いの何のって言っても結局かっこいいんだも〜ん!うひゃひゃ。


今回の教訓

 ベンツ用のホイールはボルト穴が約13mm(アウディは14mm)
 ベンツ用のハブは66.5mm(アウディは57mm)
 流用する場合は確かめてから買うこと!(ってか普通確かめるって!)