ブレーキチューニング

 装着インプレッション

 Lockheedのスリット&ドリルドローターとパッド(WX)を装着しましたが、ここで初期の感想をレポートします。最初にお断りしておきますが、鍬兎郎はまったくの「ど素人」です。レース経験もなければ、ワインディングをめちゃ速く走れる腕もありません。普通の人が普通に飛ばしたりする感覚で感想を述べますので、あまり参考になりません。申し訳ない。ま、暇つぶしにでも読んでくだされば幸いです。

 効きは?

 まず、肝心の効きですが、ノーマルに比べ踏んだ直後の食いつきが速いです。しかし、変に食いつきすぎることはありません。踏力に応じてリニアな効きを示します。非常にコントロールしやすいと言えます。また、制動力もノーマルより高く感じます。

 前後交換し、峠に行って来ました。平坦路、登りとも充分な効きです。今までのパッドより踏み始めから強力な制動力を発揮するので、安心してコーナーの奥まで攻めることが出来ます。前後の効きのバランスが良いため、ブレーキを残してコーナーに入ってもテールが流れるなどのピーキーな挙動がありません。また、フルブレーキング時も車体が安定しています。特にABSが作動するかしないかの微妙なコントロールが可能になり、制動距離が短くて済みます。ABSが作動してしまうとブレーキを離すので制動距離が伸びてしまいます。
 峠の下りではフェードが心配ですね。テストした日は思いっきりブレーキを酷使してみました。結論から言うと最初から最後まで効き、踏力の変化、フィーリング等変化がありませんでした。ブレーキフルードも交換したばかりだからでしょうか。ローターも変色してかなりの負担になったと思いますが、安定感を感じました。
 ただし、峠などを攻めるとどうしてもフルブレーキングになり、ディスクのスリットが通過する感触を感じます。普段の街乗りでは一切感じません。んー比喩的に言えば「ごりごり」でしょうか?あまりいい感じはしません。スリットはパッドのカスを排出する役目をし、いつもパッド表面をフレッシュに保ってくれます。割れも心配ですが機能を考えるとしかたありません。スリット無しもあるので、過激な性能を求めないのであれば穴無しやスリット無しを勧めます。

 問題は雨の日。 ノーマルのシステムだと踏んでも制動力が立ち上がらずツーっと行っちゃうことがありました。凄く怖いです。ローターが暖まって水分が飛んじゃうとちゃんと効きますが、怖いところですね。この点が改善されれば言うことないのですが・・・・。パッドを交換しようと思ったのは実はこの現象を何とかしたかったからです。
 さて、交換後何日か雨の日がありましたが、今のところ非常に満足しています。ローターが冷えて濡れた状態からでもグイグイ効いてくれます。このパッドはガツンじゃなく、ぐいって感じで効き始めるので、非常にコントローラブルで、ロックしにくくなっています。パッドを換えてからABSが作動したことが1度もないのが、その良さを物語ってくれます。最大の不満点が消えて、雨の日が怖くなくなりました。換えて良かったと思った瞬間です。

 違和感があるのは、止まる寸前のフィーリングです。若干パッド離れが悪い感じです。ノーマルはペダルをゆるめると制動力が抜け、スムーズに止まることが出来ますが、Lockheedは最後まで食いついてしまう感じです。これは慣れが必要ですね。実は鍬兎郎の運転ポリシーはスムーズな運転なんです。シフトアップ、シフトダウンをATが真似できないようなスムーズさで行い、ブレーキングも最後にカックンってならないようにスムーズに止まりたいと思っています。ですからこのパッドの止まる寸前のフィーリングは結構重大問題です。ブレーキのタッチは俗に言う「真綿で首を絞める」感じで、大変良いので、自分のテクニックを磨き、スムーズに止まれるように練習します。
 同乗者が安心して寝られる運転を心がけたいですね。

 と、装着直後は思いましたが、現在はパッドもローターに馴染み、違和感は感じなくなりました。やはり、初期の馴染んでいない状態ではインプレしてはいけませんね。

 サーキットではかなりいい感じです。真夏の暑い日でも、ブレーキがチンチンに熱くなりますが、しっかり効いてくれます。フェード気味になってももうひと効きしてくれるし、信頼性は高いです。問題はフルードですね。純正を入れてるんですがイマイチです。ブレーキがまだ効いている温度でも踏み応えがフカフカになっちゃいます。次に行くときはLockheedのDOT5.1を入れてみます。

 雨の日の冷えている状態からサーキットまで広い温度域で良く効き、信頼性も抜群です。んーこのパッド&ローターは素晴らしいです。

 鳴きは?

 鳴きます。マジで。装着2日目にして盛大に鳴きます。もう、餌をやってないのか〜ってぐらいです。
 鳴くシュチエーションは、例えば50km/h走行中、前方の信号が赤になり、緩やかにブレーキを踏んで20km/h以下になったときに「ひぃぃぃぃぃ」って感じで鳴きます。これは完全に止まるまで「ひぃぃぃぃ」って鳴きます。
 残念なことに一緒に交換してしまったので、ローターが原因かパッドが原因かわかりません。一応鳴き止めグリースや鳴き止めシートを装着して見るつもりですが、このローターは「鳴くよ」って言われていたので、気にしません。窓を閉めれば聞こえないし。(爆)今後の対策にご期待下さい。

 ダストは?

 このパッドはダストが少ないらしいです。でも・・・既に黒い粉がちらほらと・・・・。何だか嫌な予感です。また後輩にホイールの色を「ダイヤモンドブラック」と言われそうです。悲しい・・。
 長期で使ってみたら、かなりダストが出ます。凄いです。ホイールを洗っても2〜3日で黒ずんできます。スタイル重視の人にはお勧めしません。


 1週間1000キロ走行後です。かなり汚れています。真っ黒と言ってもいいぐらいです。

 総合判定

 まずは性能ですが、大変満足です。前述の雨のフィーリング、下り坂での耐フェード性、サーキットでも使え、限界状態でのコントロールのしやすさなど、非常に満足度の高いパッド&ローターといえるでしょう。またローターに関しては、見た目もレーシーでGOOD!しかも冷えるし。
 欠点は鳴き、ダスト、フルブレーキング時のゴリゴリ感の3点。鍬兎郎としては得られる性能を考えれば気にならないことだと思いますが、みなさんはどう判断されるでしょうか?

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